自分以外の人たちは、
きっと私より性格がいいんじゃないかと、
思っている。
私の周りにいる人たちは、
いろんな種類があるけれども、
みんなそれぞれに性格がいい。
優しかったり、
正しかったり、
面白かったり、
誠実だったり、
みんなそれぞれに性格がいい。
私は、きっと八方美人なほうで、
みんなにいい顔をしたいから、
それなりに装ってはいるけれども、
本当の本当は、
あんまり性格が良くない。
被害妄想はしょっちゅうだし、
見下したり卑下したり、
ああ、人として、そういうのどうなんだろうね。
でも、そういうのは、一切顔に出さない。
損したくないから。
損得で、物を考えるあたりが、
性格が良くない。
でも、そういうことは言ったりしない。
やっぱり、
損したくないから。
私は、そういうことに関しては、
自分の外に漏らしたくないから、
漏らし出さないために笑ってみたりする。
そんなに演技が上手いほうでもないし、
ポーカーフェイスというほどでもないけど、
人の迷惑を顧みず、
泣いたり笑ったりしたのは、
かなり昔のことで、
それは、確か、
失恋をしたときに、
大泣きして、
近所の友達の家に深夜に押しかけて、
ドン引きされたのが最後だと思う。
そして、
今も昔もそういうことをする人間にはみられない。
私って人と会話するとき、
どれくらい自分のことを話しているだろうか。
本当は、事実や伝聞をなんとなく話してるに過ぎなくて、
心の奥底の本当のことは、
あんまり話したことがない気がする。
わざとではなくて、
昔からそういう子で、
子供の頃、
本当に欲しい物を言えなくて、
不本意な誕生日やクリスマスのプレゼントを幾度ももらった。
一番不本意だったのは、
小学校4年生くらいのときにもらった、
謎の図鑑セット。
私は、もっと可愛いものが欲しかった。
最終的に、
それは自由研究の宿題に役に立ったからいいのだけど、
もらったときの負の衝撃はでかかった。
親に遠慮する子供だった。
今思うと可愛くない。
素直におねだりすればよかったのに。
子供らしく駄々をこねればよかったのだ。
そう思ってから、
心の中におねだりリストを作って置いている。
聞かれたらすぐ答えられるように、
価格帯、相手別に想定している。
例えば、
付き合ったばかりの彼氏からもらう初めての誕生日プレゼントは、
ルクルーゼの18センチのライムグリーンの鍋、
といった感じに。
心底思う、最悪だ。
言葉にしてみて、なんかもう、本当に、
性格が悪いというか、ひねくれている。
私は、いつも思っている。
せめて、もっと素直な性格になれたなら、と。
素直に喜んだり、
素直に話ができたらいいのに、と。
大学生の時、
友達の誕生日をサプライズでお祝いしたことがあった。
主役の友達が、嬉しくて泣いているのをみて、
すごく羨ましかった。
ああいう風になりたいと、
それ以来ずっと思っているけど、
一向になれない。
私が泣くのは、
映画を見たときや、
一人カラオケで中島みゆきを歌うとき、
小説なんかを読んだときくらいだ。
あと、自分のお葬式を想像したときとか。
なんか、荒んでいる。
みんな、それぞれに性格がいい。
私の性格の良さは嘘っぱちで、
それが、今日はなんだか無性に虚しい。
他人を羨ましいと思う心を、
「人は人、私は私」
なんていう甘い言葉で済ませたくない。
羨ましいと思うのは、
まぎれもなく自分なんだって、
それを認めるくらいには、いい性格でいたい。
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